「リファラル採用管理ツール」でできること
リファラル採用自体は、明日からでも取り組める採用方法です。しかし、継続的かつ効果的に運用していくには、リファラル採用管理ツールは非常に役立ちます。
まず、最新の募集状況を管理して社員に周知し、進行状況を可視化するための機能が備わっています。社として制度を設けて周知、あとは社員からの紹介を待つ!というだけでは、なかなかうまくいきません。管理ツールを導入することで、日々の募集状況の更新、周知、紹介の依頼というサイクルを繰り返し、効率的に成果へと繋げていきます。
企業の採用活動は一般的に、ひとつの方法だけで行われるわけではありません。求人媒体や人材紹介、自社サイトからの応募など複数の窓口があり、状況は日々変化しています。情報は人事部が一元的に管理をしていますが、すべてリアルタイムで開示されているわけではありません。いざ紹介しようとしたら、条件が変わっていた、募集自体もうなかった、という環境では、リファラル採用を推進するのは難しくなってしまいます。
管理ツールでは、募集要項の管理だけでなく、現在の候補者数、進行状況、社員ごとの貢献度も全て数値で可視化することができます。これによって、リファラル採用で期待するような結果が出ていない場合でも、問題点を具体的に特定して、改善に役立てることができるようになっています。
すぐに結果が出ないからこそ管理ツールが必要
リファラル採用で対象なる層は、既に転職活動をしている「顕在層」ではなく、転職活動をしていない「潜在層」です。転職への意欲の掘り起こしからスタートするので、実際のアプローチから入社まで非常に時間がかかります。この時間がかかるという点に、管理ツールを導入する大きな意義があります。
アプローチを受けてすぐに今の会社を辞めて転職してくれる人というのは稀。次の機会は半年後かもしれませんし、1年後かもしれません。長期的なアプローチとなると、そもそもアプローチしていたこと自体忘れてしまう可能性もあります。個人で管理していると、どうしてもそのような抜けが出てきます。
リファラル採用の対象となる候補者を「タレントプール」 (営業で言う見込み客のようなもの)と呼びます。管理ツールをでは、タレントプールの母数がどの程度で、それぞれどのように進捗しているかを一元管理できます。
管理ツールを通せば全社での採用活動がスムーズに
リファラル採用管理ツールを導入した時に、どのような流れで採用活動を進めていくのかをご紹介します。
Step1:募集要件の周知
まずは人事担当が、募集する人材の要件を更新して、その内容を全社員に周知します。ここまでは一般的なフローと同じです。管理ツールが異なるのは、専用ツールとして随時最新の状況に更新することができるという点です。
Step2:候補者に展開
次に、社員がそのプラットフォームを経由して、めぼしい知り合いに声をかけます。従来は個々にアプローチしていたのが、管理ツールを経由するので、活動状況が自動的に記録されていくことになります。また、紹介方法もフォーマット化されるので、声をかける社員の負担も減らすことができます。
Step3:進捗の管理
活動状況を人事が一元的に把握できるのは従来通りですが、画期的なのは社員も同じように管理画面から全体の状況を把握できる点です。サービスによっては、ランキング化やキャンペーンなどを用意して、ゲーム性を持たせて採用活動を盛り上げることもできるようになっています。進捗の管理と、その都度最適な施策をスピーディーに講じることができるようになります。
「リファラル採用ツール」は成功を約束する魔法のツールではない
リファラル採用管理ツールは、あくまで戦略的・効率的にリファラル採用を進める「管理」のためのツールです。ツールを導入しただけで、飛躍的に採用が増えるわけではありません。
当然ですが、社員がスムーズに候補者を紹介できるような制度設計は不可欠です。そもそも、大切な友人・知人を紹介したいと思える会社である必要があります。
この部分を測るために、自社へのエンゲージメントを測定する機能を提供してくれるサービスもあります。
まとめ
社員全員で採用活動を進めるためのリファラル採用。しっかりと結果をだすために、ご紹介した管理ツールの活用は非常に有用です。これからリファラル採用を検討している企業、既に取り組んでいて成果が出ていない企業は、ぜひ一度ツールベンダーに相談してみてください。ツールの提供だけでなく、企業ごとにどのような制度を用意すれば良いか、過去の実績をもとにアドバイスしてくれます。