ビジネスチャットツールとは

ビジネスチャットツールとは
企業内(外)のコミュニケーション手段として利用することを主目的としたチャットツールのことを指します。コミュニケーションのフォーマットとしては、テキストの他、静止画像、動画が利用できます。

どのような観点で比較するか

ビジネスチャットツールを比較する際、いきなり個別の機能の比較から入るのは得策ではありません。場合によっては、一つだけでなく、組み合わせて使うこともあるでしょう。まずは以下の比較ポイントを念頭におき、読み進めてください。
ビジネスチャットツールの比較ポイント

全てのビジネスチャットツールに共通する機能

ビジネスチャットツールに共通する機能
まず、3つに共通する機能を紹介しましょう。

通話機能

オンラインの会話機能が備わっています。現在は Whereby(ウェアバイ) や Zoom(ズーム)といったより機能が充実した無料もしくは低価格の Web会議ツール もあるので、必ずしも必須の機能ではありませんが、機能があることを知っておいて損はありません。

スマートフォン・タブレット用アプリ

各ツールには、iOS と Android 向けのアプリケーションが用意されています。アプリを入れれば、受信時のプッシュ通知が表示できて便利です。
スマートフォン・タブレット用アプリ

デスクトップアプリケーション

PCで利用する場合は、Chrome や Safari などのWebブラウザで使うのではなく、デスクトップアプリケーションを入れたほうが使い勝手が良いというのがもっぱらの評判です。アプリケーションならワンクリックで立ち上げられ、設定をしなくても通知が受け取れます。
ビジネスチャットツールのデスクトップアプリケーション
Slack の場合、デスクトップアプリを利用することで、パフォーマンスが上がることが明示されています。
Slack デスクトップアプリの起動速度が33% 向上し、すぐに仕事に取り掛かれるように。(中略)デスクトップアプリでは、情報処理効率もアップ。メモリ使用量が以前に比べて50%*低減しました。

それぞれのサービスの特長の機能

代替テキストをここに入れる
各ツールの特長的な機能をピックアップして紹介します。自社の利用目的にかなうものがあるかは、ここで見極めてください。

LINE WORKS

ビジネスチャット以外にも、グループウェア機能が搭載
LINE WORKS(ラインワークス)ロゴ

グループウェア

カレンダー、掲示板、アンケートなどのグループウェア機能が備わっているのが大きな特徴です。現在はクラウドサービスなどでそれぞれ高機能なサービスが提供されていますが、一つのツールで完結できるに越したことはありません。特にチャットツールの導入検討時点で、ツールは一本化したいと考えているなら、LINE WORKSは後々便利に感じるかもしれません。

使い慣れた操作画面

チャットツールは使用頻度が高いので、「使いやすさ」が非常に重要です。その点 LINE WORKSは、LINEで慣れ親しんでいる人が多いので、直感的に使える可能性が高いと言えます。

Slack

最も拡張性があるツール
Slack(スラック)ロゴ

多様なアプリケーションとの容易な連携

昨今はクラウドサービスの普及に伴い、「タスク管理」「メール」「カレンダー」「ストレージサービス」など複数のサービスを利用している企業も増えています。
利用しているサービスが Slack と連携できることが前提ではありますが、例えばメールであれば新着メール受信時、タスク管理サービスであればステータス変更時などに、各ツールにログインしていなくても、Slack で通知を受け取ることができます。Slack一本ですべて管理できるという大きなメリットがあるのです。他の2サービスでも連携機能はありますが、連携可能なツール数、連携の簡単さにおいて、Slackが最も優れています。

過去メッセージへのアクセスのしやすさ

ビジネスチャットツールは、メッセージの送受信がとにかく簡単という特長があります。しかし、簡単がゆえに使用頻度が上がり、重要なメッセージを見逃してしまったり、過去のやりとりをさかのぼるのが難しくなったりする危険性があります。
Slack では「チャンネル」というグループ単位で重要なメッセージを「ピン留め」できたり、個人単位で「スター」を付けることで、メッセージを後からキャッチアップしやすくしたりする仕組みが備わっています。
またメッセージのやりとりを、一つのテーマごとにスレッド化することができます。これにより、極力メッセージの見逃しを減らし、過去のメッセージへアクセスしやすくすることができます。
詳細は、こちらの記事 もご覧ください。

Chatwork

社内外を問わずにコミュニケーションが取りやすいツール
Chatwork(チャットワーク)ロゴ

タスク管理機能

Chatwork 内で、受信・送信したメッセージを簡単にタスク化できます。ビジネスチャットでのやりとりの中で、タスクが発生することはままあります。そのたびにタスク管理ツールに入力したり、メモをとったりしていては、漏れるリスクは上がります。Chatwork では、メッセージをドラッグすればそのままタスク化できるので、手間がかかりません。
使用頻度が高いビジネスチャットツールだからこそ、その中でタスク化までできるのは、非常に大きな魅力です。
※LINE WORKSは有料プランでタスク管理機能が使えます

外部の人とのコミュニケーションの取りやすさ

LINE WORKS と Slackは、企業・団体やコミュニティなどのグループありきで、その中に招待されて(招待して)利用するという使い方であるのに対し、Chatwork はアカウント ID がベースになります。
Chatwork のアカウント ID はメールアドレスのイメージに近いので、社内外関わらず、連絡をとるツールとして利用しやすく感じます。
Slack&LINE WORKSとChatworkの違い
LINE WORKS、Slack も有料プランであれば、外部向けの権限を設定したアカウントを発行できますが、無料プランでなおかつそういった手間がいらない点では、Chatworkに軍配が上がりそうです。
Chatwork については、こちらの記事 もご覧ください。

無料プランで利用できる範囲

今回紹介したサービスの無料プランで利用できる機能・容量を以下の表にまとめました。これ以上のスペックが必要になったら、有料プランへの切替をご検討ください。
Slack、LINE WORKS、Chatworkの無料プラン制限比較
ログイン時の認証、サポート範囲といった点で、それぞれ違いはあります。また、Chatwork、LINE WORKS の無料プランでは、広告が表示されるようになっています。プランごとの詳細な機能の違いは、各社公式サイトをご参照ください。

まとめ

この記事では、主要なビジネスチャットツールの機能の違いに焦点を当てて、それぞれ紹介してきました。自社に、自分に、もっとも合うツールを検討する一助となれば幸いです。