動画を簡単に手間なくオウンドメディアで公開できる「動画配信プラットフォーム」とは

動画配信システムとは
動画配信プラットフォームは、専門知識やスキルがなくても、管理画面を操作すればオウンドメディア上に動画を公開できるクラウドサービスです。配信に必要なサーバー、動画プレーヤーなどが全て揃ったサービスです。「オンラインビデオプラットフォーム」とも言われています。
管理画面から動画をアップロードすれば、Webサイトに貼り付けるための動画プレーヤーのコードが発行されます。そのコードをサイトに貼り付けるだけで、エンコーディングやファイル容量といった動画特有の面倒な課題に悩むことなく、Web上に動画を公開できます。また配信だけではなく、動画ファイルのメタ情報やサムネイルの管理、倍速再生や画質の設定といった動画プレーヤーの機能設定もできます。
※動画配信プラットフォームごとに、機能差があります。
最近では、単にオウンドメディアに動画を貼り付けるだけではなく、動画ポータルや、自社のDBと連携させた認証ページ、eラーニング用のサイトなど、視聴用のページやシステムなど包括的に提供する事業者も登場しています。

YouTube とは何が違うのか

代替テキストをここに入れる
無料の YouTube があるのに、わざわざ有料の動画配信プラットフォームを使うことに納得できない方もいらっしゃるかもしれません。両者の違いをご説明しましょう。

動画の公開範囲のコントロール

YouTube は「メディア」なので、大前提として YouTube 上に公開され、不特定多数の人が見られる仕組みになっています。限定公開にしても、その動画の URL が知れ渡れば、誰でもアクセスできるようになってしまいます。
一方、動画配信プラットフォームはあくまで自社でコントロールできる範囲でしか動画は公開されません。不特定多数の人に見られたくない社内向けの動画、有料で配信したい動画などは、YouTube に向かないことがご理解いただけるのではないでしょうか。

動画の視聴データとWeb Analyticsの連携

再生数やクリック率などの動画単位の視聴データだけではなく、Webのデータを繋ぎ合わて動画の効果を測定する場合には、動画配信プラットフォームに軍配が上がります。
再生数などの動画単位のデータは、サービスごとに取得項目に差はありますが、動画配信プラットフォームでもYouTubeでも取得できます。むしろ、動画単位のデータとしては、YouTube の方がより広範囲なデータを取得できる可能性が高いです。 しかし、YouTube では動画を視聴したユーザーの行動が、設定した目標に対してどの程度寄与しているかを計測することができません。
例えば、ECサイトで商品の紹介動画を用意したとします。動画を視聴したユーザーが、視聴していないユーザーと比較してどの程度購買率が上がったのかのデータを取得できるか?YouTubeではデータが取れません。 事業者ごとの公開している API にも左右されるので、全てのサービスでできるわけではありませんが、より多くの実効的なデータを取れるのは動画配信プラットフォームを利用するメリットのひとつと言えます。 さらに深く知りたい方は、こちらの記事 もご覧ください。

動画のアップロードから動画公開までの基本手順

管理画面開設から動画公開までの基本手順
動画配信プラットフォームの特長は、何と言っても手軽さです。動画さえ用意できれば、複雑な操作は一切不要で管理画面からすぐに動画が公開できます。

STEP1:動画のアップロード

サービスを契約すると、事業者から管理画面に入るためのID とパスワードが発行されます。PC やスマートフォンのローカル環境から動画を選択して、管理画面からアップロードします。

STEP2:アップロードした動画の情報入力・整理

アップロードした動画には、動画タイトルなどのメタ情報や、管理用のタグなどを付与します。配信開始後にたどりやすくなるよう、フォルダに格納するなど分類しましょう。複数の部署、用途で利用する可能性がある場合、また担当が変わる場合に備えて、あらかじめ格納するフォルダやタグなどをルール化しておくのがポイントです。

STEP3:動画の公開

アップロードした動画から、Webサイトに貼り付けるためのタグを出力します。だいたいはワンクリックで発行できるので、それをコピーしてページに貼り付けて完了です。
動画プレーヤーにソーシャルメディアの共有ボタンを設置する、倍速再生機能をつける、画質選択ボタンを設置するといったことも、プログラミングなしで管理画面から設定できます。
※サービスによっては、上述の機能が備わっていない場合もあります。動画配信プラットフォームを検討する段階で、各事業者にご確認ください。

動画配信プラットフォーム利用の前に、しっかりとした活用計画を!

動画配信プラットフォームの検討事項
動画コンテンツの制作は、テキストなどのコンテンツと比較して、制作する手間や時間、費用が非常に多くかかります。YouTube のエンターテインメント系動画では、何万何十万回と再生されているものが山ほどありますが、一般的にビジネス向けの動画がそこまで再生されることは極めて稀です。加えて有料の配信プラットフォームまで用意するとなると、費用対効果に見合わない場合も十分あり得ます。
ビジネスシーンでの動画活用は、目的、動画でなければならない必然性、期待値を明確にした上で取り組まれることをおすすめします。いきなり動画配信プラットフォームを利用するのが不安な場合は、オンラインで契約できる Vimeo (ビメオ) など廉価版のサービスもありますので、検討してみてはいかがでしょうか。
また動画配信プラットフォームは、あくまで既にある動画を配信するためのサービスです。編集機能まではない場合がほとんどなので、その点はご注意ください。

まとめ

YouTube と比較しながら、動画配信プラットフォームの概要を紹介してきました。ビジネスシーンでの動画配信は、用途や目的によっては無料の YouTube ではなく、有料の動画配信プラットフォームを使ったほうが効果的な場合があります。
もし適切な活用方法がわからなければ、動画配信プラットフォームを提供している事業者に相談してみてください。想定している活用方法に対し、類似した事例などを交えてアドバイスをしてくれるでしょう。

動画配信プラットフォームサービス事業者

「動画活用」に関連する他の記事