アンケート調査を実施したい。まず何をすべき?
顧客や見込み客が自社のサービスや商品をどう評価しているのか、どんな感想を持っているのかを知りたいとき。また、新しいサービスや商品の企画をするためのニーズ調査など、手軽にアンケートを取りたいと考えたことはないでしょうか。そんな時に使えるのが、Webアンケート作成ツール。現在、無料で利用できるサービスが数多く提供されています。本記事ではそうしたツールの機能や活用法などをご紹介します。
アンケートの準備や集計の負担を軽減するWebアンケート
顧客などを対象にしたアンケート調査を実施するには、準備や集計にかなりの手間や時間がかかりました。質問項目や選択肢の作成、アンケート用紙のレイアウト、回答データの集計。どれも、すぐに終わる簡単な作業ではありません。
アンケート調査を実施する際に、アンケートフォームの作成から公開、回答の回収、結果集計までの作業にかかる負担を軽減する機能を備えているのが、Webアンケートです。
Webアンケートサービスを使えば、調査の準備や集計を簡単な操作で完了できます。目的に合わせて、手軽に実施できるWebアンケート。その基本機能と、ツールごとの相違点をチェックして最適なサービスを選びましょう。
Webアンケートの基本機能とツールごとの特徴
Web上で提供されているアンケート作成ツールには、無料で利用できるものも数多く存在します。その中でも無料で使える機能が充実しているのが、Googleフォーム、Questant (クエスタント)、CREATIVE SURVEY (クリエイティブサーベイ)、SurveyMonkey (サーベイモンキー)の4つ。
この4つのツールが共通して備えている基本機能には、以下のようなものがあります。
質問作成 (質問サンプル)
質問作成は、アンケート調査の準備作業の中でも手間がかかる作業でしょう。Webアンケートには、基本的な質問サンプルが用意されています。回答者にとって、答えやすい流れで構成されているので、ノウハウが無い人でも安心です。使用するサンプルを選択して項目を追加するだけで、効率良く質問を作成できます。
アンケート画面デザイン (画面のテンプレート&カスタマイズ)
最後まで回答してもらうためには、アンケート画面のデザインも重要です。Web上で提供されているアンケート作成ツールでは多様なテンプレートが用意されており、その中から質問の内容に合ったデザインを選ぶだけで見栄えの良いアンケート画面が作成できます。レイアウトや配色のカスタマイズも簡単な操作で可能です。
アンケート配布・公開サポート
アンケートを作成すると回答画面のURLが自動発行されます。このURLをメール、SNS、自社のWebサイトなどに貼付して回答を募集することができます。
結果の公開
アンケート調査によって収集したデータはWeb上で閲覧することができ、調査期間中には経過を確認することもできます。アンケートに回答してくれた対象者には、結果公開も可能です。集計データの図表化も各ツールに備わった基本機能です。
結果集計&数値の図表化
データを集計する際に活用できる対象者の年齢層や性別といったセグメント別の集計、2つ以上の属性を用いるクロス集計なども基本機能として用意されています。
では上に挙げた4つのツールの主な特徴を見てみましょう。
Googleフォーム
設問数と回答結果の表示数に制限がないこと、回答データをGoogleスプレットシートと連携させて自動集計・分析できることが大きな特徴です。
Questant (クエスタント)
70ものデザインテンプレート、21種の質問タイプ、100種以上の質問サンプルを用意。入力される情報の暗号化、回答・結果表示画面にアクセスする際のパスワード設定、IPアドレス制限といったセキュリティ対策も充実しています。
CREATIVE SURVEY (クリエイティブサーベイ)
指定した範囲の質問の順番をランダムに変更する質問順ランダマイズ、性別に応じた質問項目の変更、選択した回答の矛盾を通知する機能など、アンケート作成に活用できる機能を数多く備えています。
ランダマイズとは、インターネットリサーチの質問技術の1つ。設問や選択肢の提示順序による回答の影響を除くため、調査対象者ごとに設問や選択肢の提示順を替える質問方法。
SurveyMonkey (サーベイモンキー)
カテゴリ分けされた合計200種のデザインテンプレートが用意されています。デザインを考える手間を省き、質問内容に適したアンケートフォームを手間なく作成できます。
これらのツールの相違点で特に重要なのは、以下の4点です。
- アンケート設問数の制限
- 回答されたデータを表計算ツールと連携させて集計・分析できるかどうか
- デザインテンプレートの数
- 回答結果の表示数制限
この4項目をツール別にまとめたのが下の表です。
上記のポイントに注目し、4つのツールがどのようなニーズや活用シーンに適しているのかを確認していきましょう。
アンケートフォームに記載する設問数
一つのアンケートフォームに入れることのできる設問数はGoogleフォームが無制限、CREATIVE SURVEYが100、他2つは10までとなっています。設問数が10以上必要な場合はGoogleフォーム、あるいはCREATIVE SURVEYを選ぶべきでしょう。
回答されたデータを表計算ツールで集計・分析
回答されたデータを表計算ツールと連携させて集計・分析したい場合はGoogleフォームが適しています。その他のツールはスプレットシートなどの表計算ツールと連携させる場合、有料プランへの移行が必要です。
利用シーンに適したテンプレート
画面デザインに悩むことなくアンケートを作成するには、デザインテンプレートが豊富に揃ったツールが最適です。テンプレートの充実度ではSurveyMonkeyが他のツールを圧倒しており、業種やテーマ別に計200ものテンプレートが用意されています。
回答結果の表示数制限
回答結果の表示数はGoogleフォームだけが制限無しで、他の3つは100程度となっています。調査対象者が多く、100以上の回答が予想されるアンケート調査では、Googleフォームを選ぶべきでしょう。
調査規模や内容に即したツールを選択すべき
アンケート調査の準備や集計に必要な手間や時間を軽減できる、Webアンケート。顧客や見込み客の意見などを集めたい時には、ニーズや条件に合わせて、Webアンケートサービスを活用してください。