Scrapboxは無料のドキュメント管理サービス
Scrapbox(スクラップボックス)は、NOTAが提供している無料のドキュメント管理サービス。ドキュメントの管理に「フォルダを作る」「階層化する」という概念がないサービスです。
全てのドキュメントがブロック形式で並列で表示され、ドキュメント同士は、文中のキーワードに付与される「#(ハッシュタグ)」と「リンク」を基点として繋がります。
Scrapbox(スクラップボックス)の概要を知りたい方は、以下記事をご覧ください。
Scrapboxのアカウント登録手順
公式サイトへアクセスする
Scrapboxの公式サイト からアカウント作成を行います。①②③どこをクリックしても構いません。
Googleアカウントと連携する
アカウント登録にはGoogleアカウントが必要です。Googleアカウントを持っていない場合には、「アカウントを作成」に進んでください。
既にGoogleアカウントを持っていてログイン済の場合には、Scrapboxと連携するGoogleアカウントを選んでください。
Scrapboxアカウントの初期設定
Googleアカウントとの連携が完了すると、Scrapboxのアカウント設定画面に切り替わります。アカウント名はGoogleアカウントで設定している名前がそのまま反映されていますので、変えたい場合は「Name」から変更してください。
「Username」は個人ページのページタイトルとして利用されるもので、半角英語で入力しなければなりません。分かりやすくするために自分の名前にしておくのが良いでしょう。また、後ほど説明しますが、Scrapboxドキュメント内で自分のアイコンを表示させる場合に、この「Username」が必要になります。
NameとUsernameの2つとも入力したら、「Looks good」と書かれている緑のボタンをクリックしましょう。
アカウント登録完了
以下の画面に切り替われば、利用開始の準備は完了です。
なお、Scrapboxの管理画面は英語のみですが、複雑な操作などはありません。この記事でご紹介している手順で進めていただければ、問題なくご利用いただけます。
プロジェクトの基本設定を行う
Scrapbox(スクラップボックス)でメモを書き始める前に、プロジェクトの基本設定を行いましょう。プロジェクト名を変更したり、共有するメンバーを招待するといった作業です。プロジェクトの基本設定は画面左上のScrapboxロゴを押すと表示されるメニューより、①の「Settings」をクリックしてください。
メンバーを招待する
招待する側
「Settings」ページで、①「Members」が選択されていることを確認します。招待用のURLが表示されているので、②の「Copy」か③の「Email」どちらかを選んでください。
②の場合はコピーしたURLをチャットツールなどに貼り付けて共有してください。③は、パソコンで設定しているデフォルトのメールソフトが自動的に立ち上がるようになっています。宛先を入力して送信しましょう。
招待される側 (Scrapboxアカウントを持っている場合)
招待メールを受け取った方は、メール本文内のリンクをクリックして参加確認ページへ移動します。①の内容で問題なければ、②の「Join」を押してください。
招待される側 (Scrapboxアカウントを持っていない場合)
Scrapboxアカウントを持っていない方が招待リンクをクリックした場合、Googleアカウント経由でのScrapbox登録が求められます。前述した「Scrapboxアカウントの登録手順を行っていただくことになります。
プロジェクト名とURLの決定
①の「Settings」を選んでください。②の Project name は最初に設定した「Name’s project」になっています。「社名」や「部署」など、利用するコミュニティの名前を設定するのがわかりやすく良いでしょう。運営の Nota 社は、一企業につき一プロジェクトでの利用を推奨しています。
③はプロジェクトにアクセスできるURLです。こちらも最初に設定した「Usarname」と数字が組み合わさった文字列になっているので、必要に応じて変更を行ってください。④をクリックすると設定完了です。なお、設定変更前のURLは利用できなくなりますので、共有したりブックマークに登録している場合はご注意ください。
プロジェクト利用目的の変更
Scrapboxを、企業や営利目的の組織で利用する場合には、初期設定されている「Personal」から変更が必要です。変更方法は①の「Billing」を選択して、②のボタンから「Business」に変更してください。
設定が完了すると、利用目的が「Business」に切り替わります。
基本設定は以上です。他にもデザイン変更や、Slack 通知などの設定ができるようになっています。必要に応じて変更してください。
Scrapbox(スクラップボックス)の基本的な使い方
新規ドキュメントを作成する
トップページの上部にある①「+」ボタンをクリックすると新規ドキュメントが作成されます。
タイトル、本文が編集可能
一行目がタイトルになり、二行目以降が本文です。
ドキュメントに画像を挿入する
ドキュメントには画像を1枚差し込むことをお勧めします。画像が挿入されていると、ドキュメントを一覧表示した時に画像も表示されるので、ドキュメントの内容が分かりやすくなるからです。
1つのドキュメントに複数画像があると一番上の画像が表示され、動画を貼り付けている場合は、動画のサムネイルが表示されます。
ローカルのファイル一覧から、ドラッグアンドドロップで挿入可能です。画像の貼り付けには「Scrapboxからアップロード」などする必要はありません。
動画の貼り付け(YouTube/Vimeo)
動画はYouTubeとVimeoに対応しています。動画のURLを貼り付けると、そのままプレーヤが埋め込まれるようになっています。
箇条書き
文頭に「・」を付けて箇条書きを行う場合「スペース」を入力することで自動的に付与されます。
Scrapboxを活用するテクニック
# (ハッシュタグ) とリンク
Scrapbox は文中の単語に「#」を付与、もしくは「[]」で囲うことで、その単語を起点にして他の記事と紐づけることが可能です。同じハッシュタグかリンクがついている記事が、最下部に一覧で表示されます。
文中のハッシュタグかリンク付きの単語をクリックすると、一覧の表示ページに遷移します。
Scrapboxではフォルダ管理ではなく、この#(ハッシュタグ)を活用することでドキュメントを管理していきます。
リンクの使い方
基本的な使い方は#(ハッシュタグ)と同じですが、リンクには他記事へリンクを設定できることです。ハッシュタグは、同じタグがついている記事が対象になるのに対し、リンクは対象を限定することができるのです。
遷移先の記事タイトルを記載し、[] で囲むとその記事へのリンクになります。例えば以下画像の場合、[関内周辺で接待に使える店] と書くことで、その文言がページへのリンクとなります。
ドキュメントの表示方法・機能の説明
ドキュメントの並べ替え
TOPページ右上のボタンで、表示ドキュメントの並べ替えができるようになっています。設定前は、最終更新日順で表示されています。以下が並べ替えをできる項目です。
- Date modified: 最終更新日時
- Date created: 作成日時
- Date last visited: 最終アクセス日時
- Most linked: ドキュメントリンク数
- Most viewed: アクセス数
- Title: タイトル名
ドキュメント情報の表示
ドキュメント横の青枠 (i) マークをクリックすると、上からドキュメントが「何日前に作成されたか」「何日前に更新されたか」「作成したユーザー」「表示回数」を確認できます。
ドキュメントのメニュー
ドキュメント横の青枠のドキュメントマークをクリックすると、ドキュメントを操作するメニューが表示されます。上から順に説明します。
- Copy link
ドキュメントのリンクをコピーできます。 - Copy link for twitter
「public」のプロジェクトで Twitter に投稿する場合に利用するリンクをコピーします。「Copy link」で取得したリンクの場合、Twitter では赤枠部分の日本語がURLとして認識されず、ドキュメントではなくプロジェクトTOPページへのリンクになります。
「Copy link for twitter」で取得したリンクであれば、日本語部分を URL 用の文字列に変換してくれるため、Twitter に貼り付けた際にドキュメントへのリンクとして機能します。
- Start presentation
ドキュメント部分が全画面表示になります。「esc」ボタンで終了します。
- Hide dots
スペースで付与した文頭の「・」を隠します。「Show dots」をクリックすると、再表示されます。
- Drawing
絵を描く画面が表示されます。描き終わると、自動的にドキュメントに挿入されます。 - Duplicate this page
ドキュメントの複製。複製されたドキュメントには同じタイトル名で語尾に「copy」がついています。 - Pin at home
TOPページの最上部に固定されます。固定されたドキュメントは、赤枠箇所のように、ドキュメントの右上が折られています。「Unpin at home」をクリックすると、固定表示が解除されます。
- Show page history
ページの変更履歴を確認できます。
Scrapboxのまとめ
Scrapbox には他にも特徴的な機能がありますが、この記事で紹介した内容がわかれば、基本的な利用に問題ありません。ドキュメントが増えるまでは活用メリットをイメージしにくいかもしれませんが、増えれば増えるほど、Scrapboxの使いやすさが実感できるようになるでしょう。
Scrapbox は、表現方法が多すぎることも少なすぎることもありません。無料で使えて、一度使い始めれだ感覚的に操作方法になじんでいくこともありますので、ぜひお試しください。
※無料プランではドキュメント数が100個までに制限されています。