ノーコードでネイティブアプリ開発ができる「Adalo」とは
アメリカで2018年に設立した Adalo 社が提供する、プログラミング不要のアプリケーション開発のクラウドサービスです。この領域では後発のサービスとなりますが、「スライドを作成するのと同じくらい簡単にアプリを作成できるプラットフォーム」と謳っているだけあり、使いやすさを非常に重視していて、直感的に操作ができます。
また、ネイティブアプリだけでなく、デスクトップ用の Web アプリも作れるのが特徴です。ネイティブアプリは App Store や Google Play に登録することができ、ユーザーにダウンロードして使ってもらうことができます。アプリを作るには、用途別のテンプレートが用意されているので、一から作成しなくても、テキストや画像を変更するだけで驚くほど早くアプリが完成します。
管理画面は英語のみで、かつ日本語の直接入力がうまくいかないことが確認されています。2バイト文字には対応しているので、日本語のテキスト入力はコピー&ペーストで行ってください。
アプリ作成の手助けをする用途別のテンプレート
Web アプリとネイティブアプリそれぞれに、いくつかのテンプレートが用意されています。例えば食品デリバリーのテンプレートを選択すると、オーダーまでの画面遷移やメニュー一覧のデータベースの状態などがすべて完成されたアプリの状態で読み込まれるため、デザインのみを変更することで短時間でアプリが作成できます。
また、用途と完全に合致しない場合でも、テンプレートを読み込んでからカスタマイズするので、データベースの構造やデザイン、UIの骨格を把握しながら作ることができるメリットがあります。
用意されているテンプレートは以下の通りです。
- Web アプリ用テンプレート
- Coaching (コーチング)
- Directory (リストの表示)
- Chat (チャット)
- Ordering (食品デリバリー)
- Coaching (コーチング)
- ネイティブアプリ用テンプレート
- Directory (リストの表示)
- Appointments (レッスン予約)
- Chat (チャット)
- Ordering (食品デリバリー)
- To-Do List (ToDoリスト)
- Coaching (コーチング)
- Directory (リストの表示)
フロントエンドの開発はパーツをドラッグ&ドロップするのみ
フロントエンドの開発に必要な要素は「コンポーネント」と呼ばれるパーツで用意されており、ドラッグ&ドロップで配置すれば画面が完成します。用意されているコンポーネントは25以上あり、随時追加されています。
主なコンポーネント例は以下の通りです。
- テキスト
- ボタン
- イメージ
- リスト
- フォーム
- マップ
- チャート
- 決済
さまざまなアクションを数クリックで設定できる
ボタンをクリックした時に、ユーザーが見ている画面や裏側のデータベースがどのように変化するか、またアプリならではの機能の追加は、リストから選択するだけ、つまり数クリックで設定できます。主なアクション設定例は以下の通りです。
- ページへのリンク
- プッシュ通知
- カメラ、写真ライブラリなどネイティブ機能にアクセス
データベースも数クリックで作成できる
Adaloは独自のデータベースを持っており、SQLを書くことなく画面を数クリックするだけでデータベースにレコードを追加することができます。ただし、データベース設計の手法をある程度理解していることが前提となるので、エンジニアでない方が作成する場合は、データベース設計について勉強しておくことをおすすめします。
Adalo のアプリ制作手順
一からアプリを作成することもできますが、テンプレートを元に作成していくとアプリ全体のイメージが湧きやすく、作業短縮にも繋がります。
Step1: アプリケーションの種類とテンプレートを選択
Web アプリ、モバイルアプリのどちらかを選択し、テンプレートを選択します。
(※テンプレートを利用せず、一から設定することもできます)
Step2: コンポーネント、アクション、データベースを追加・修正
テンプレートをそのまま使うようであれば、画像やテキスト、カラーを変更するだけでアプリが完成します。必要に応じて、以下の3点をドラッグ&ドロップ、画面クリックで修正します。
- コンポーネント
- アクション
- データベース
Step3: アプリをプレビュー&公開
実際のアプリの動作を、プレビューで確認することができます。動作に問題がなければPWAとして公開するか、ダウンロードして各ストアにアップロードの上、申請します。
無料プランはアプリ作成数が無制限!
無料プランはアプリ作成数が無制限です。制限がかかるのは、「外部アプリケーションとの連携ができない」「1アプリのレコードが50行まで」「 Adalo ロゴの変更ができないため、 Adalo ドメインでの公開のみでストアへの申請ができない」といった機能です。まずは無料プランで操作感や完成イメージを把握してみて、実際にビジネスとして利用する場合は、カスタムドメインが利用できてストアへの申請も行える有料プランに移行するのが良いかもしれません。プランの詳細や機能の有無については こちらのページ を確認してください。
アプリ作成の第一候補は「Adalo」で
Adalo は、これまでのアプリ開発の概念を覆すサービスといえます。特別なスキルや時間、コストが不要になることで、アプリ開発を諦めてきた方の助けになることは間違いありません。日本語の直接入力が不自由な点を除いては、非常にわかりやすく直感的に操作できるので、ぜひ一度、気軽に試してみてください。