なぜ Google Analytics との連携が必要なのか
前述の通り、データを一元管理すること以外にも、もう一つ大きな目的があります。それは動画の効果を計測することです。動画の再生数、視聴維持率など、動画単体のデータを取得だけが目的であれば、確認の手間はかかりますが、管理画面が分かれていることは許容できるかもしれません。
しかしWebサイトで配信している動画が、どのように貢献しているかを計測するとなると、Web Analytics との連携が必須です。動画設置や視聴の有無により、商品の購入やサービスの問い合せなどの CV (コンバージョン) に寄与しているかを測定できるようになります。
本記事で紹介する連携で実現できることは、Google Analytics で Video Cloud の動画の配信データを受け取りができるようになるところまでです。効果測定を行うには、受け取ったデータをどのように活用するか、Google Analytics 側での設定が必要です。まずは動画のデータを Google Analytics で閲覧できるようにすることを目的に、本設定を行います。
連携することで取得できるデータ
Video Cloud から、Google Analytics に送信できるデータ一覧です。
① 基本イベント
- Video Impression: 動画がプレーヤーにロードされ、再生の準備ができた回数。
- Play Request: 動画の再生ボタンされた回数。動画の途中で停止ボタンをクリックした後、再度再生ボタンをクリックした場合は2度目のカウントがされます。
- Video Engagement: 以下「カスタムディメンション」の選択状況に応じて変動。
②カスタムディメンション
- Video Seconds Viewed: 再生された秒数
- 約10秒単位でVideo Engagementイベントを計測。一時停止や再生を終了したタイミングでも同様。
- 以下キャプチャーはVideo Seconds Viewedに10が表示されており、27回イベントがあったことが確認できます。Video Seconds Viewedに10以外の値が表示されるのは、一時停止や再生を終了したタイミングでもイベントを計測するためです。
- Range: イベント発生時の再生位置(秒数)
- 以下キャプチャーのケースの場合、8..17 Range上で表示されている場合、8秒から17秒が表示されたことになります。
- Video Duration: 動画の長さ(尺)
- Player ID and Player Name: 動画が再生されたプレーヤーのIDと名前
- Account Name: Video CloudのアカウントID
- Session: プレーヤーがロードされた際に割り当てられるセッションID
- Player Version: 動画が再生されたプレーヤーのバージョン
連携方法
管理画面の設定場所
Video Cloud には、「動画」と、それを配信する「プレーヤー」がそれぞれ異なる「コンテンツ」として管理をしています。動画の配信データは、「プレーヤー」から取得することになるため「Players」から設定を行います。
設定プレーヤーの選択
プレーヤー一覧から、Google Analytics と連携したいプレーヤーを選択します。
連携 Analytics の選択
クリックすると左側に「サードパーティの解析」タブが表示されているので、「Google Analytics」をクリック。
Google アカウントの認証
「Google Analyticsの有効化」のチェックボックスをクリックすると「Googleアカウントにサインイン」が表示。クリックして Google アカウントの認証に進む。
Video Cloud に、Googleアカウントのアクセス権限を付与。連携アカウントを選択します。ブラウザに複数Googleアカウントでログインした履歴がある場合、複数アカウントが表示されるので、Google Analytics を管理しているアカウントを選択。
トラッキングするイベントの選択
Video Cloud から、Google Analytics に送信するデータを選択します。この連携により、Google Analytics 上のカスタムディメンションを最大で7つが自動作成されます。
※本機能を利用することで、GA上のカスタムディメンションを最大7つ自動作成しますので注意ください。
※本機能を利用することで、GA上のカスタムディメンションを最大7つ自動作成しますので注意ください。
設定の保存
保存をクリックした後、右上にある「公開と埋込み」→「変更の公開」を選択して終了します。この手順を行わなければ連携できないため、注意してください。
Google Analytics上での動作確認
Video Cloud上での設定が完了すると、次にGoogle Analytics上で、動画のデータを受信できているかを確認します。設定を完了したプレーヤーで動画を再生すると、Google Analytics上の「行動」→「イベント」にイベントデータが送られます。イベントデータのGoogle Analyticsへの反映には若干時差が発生するので、即座に確認したい場合には「リアルタイム」→「イベント」でご覧ください。
キャプチャーの「イベント カテゴリ」内に「Video」が確認できれば、連携はできています。また「行動」→「イベント」でも以下のように「イベント カテゴリ」「イベント アクション」「イベント ラベル」内に「Video」があれば、同じく設定は完了できています。
まとめ
Webサイト上で計測可能なデータが、複数の管理画面に分散していることは、管理はもちろんデータ活用の観点でも好ましくありません。Video Cloud を活用していただくことで、動画の視聴データをWebサイトのデータと紐付け、一元管理できるようになるだけでなく、受け取ったデータの設定次第で、動画がどのようにマーケティングに貢献しているかを測ることもできるようになります。